~ 防塵マスクについての関連記事 ~ 防塵マスクと防毒マスクとの違い
「防塵マスク」や「防毒マスク」の違いがすぐにわかる人はあまりいないでしょう。
文字のまま考えてみると、埃や粉じんを防ぐのが防塵マスク、毒ガスから身を守るのが防毒マスクということになりますね。
しかし実際は少し違います。
防塵マスク、防毒マスク、どちらも体に入ると有害なものを吸入しないために装着する呼吸用保護具と呼ばれるものです。
簡単に区別すると、防塵マスクは空気中の固体や液体の粒子状物質を吸入しないためのマスクで、防毒マスクは有害物質が気体の場合、その吸入を防ぐマスクとなります。
スプレー塗装のように、気体物質と粒子状の物質、どちらも含んでいる場合には、防塵・防毒どちらの要素も含むマスクの装着が必要となるのです。
防塵マスクは粉じんなどの他、農薬や薬品・溶剤の取り扱い、掘削などによる土石や鉱物などから身を守ります。
大気汚染の場合は、気体なので本来は防毒マスクの装着が必要ということになります。
このため、大気汚染地域での防塵マスクの着用は、汚染された大気から身を守るというよりも大気中の粉じんなどから身を守るためと考えるべきだと思われます。
防塵マスクや防毒マスクは本来は事業用の呼吸用保護具です。
もしくは災害現場で使用されるものです。
このようなマスクを日常生活や旅行で身につける必要に迫られる環境が世界のあちらこちらで見られるようになりました。
環境を守り、このような現況をなくすよう、世界中で対策が必要とされる時代となっています。
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「大気汚染防止法」というのがあります。
そこで「粉じん」と称されているものは、具体的には”物の破砕や選別、たい積により発生したり、飛散する物質”のことを指します。
「粉じん」には、「特定粉じん」と「一般粉じん」があります。
「特定粉じん」は石綿(アスベスト)その他の、人の健康に被害を生ずるおそれがある物質のことです(現在は石綿を規定)。
「一般粉じん」は上記以外の粉じんのことを指します。
「特定粉じん」や「一般粉じん」を発生させてしまう施設を作る場合にはさまざまな条件が伴います。
「大気汚染防止法」によって届出、法律に決められた基準遵守、立ち入り検査など、厳しい規制がもうけられているのです。
また、「労働安全法」の問題もあります。
「労働安全法」では、仕事に伴う危険を防止する責任について定められています。
ガス、粉じん、音、振動、排気や廃液などで労働者の健康が損なわないよう、防止措置をとる義務があるのです。
また「じん肺法」では、粉じん作業に従事する労働者に対して、事業者は定期的な「健康診断」を行うことを義務付けています。
「じん肺」とは、粉じんの吸入によって肺に生じた疾病のことを指します。
ここまで読んでおわかりのように「粉じん」は労働者の健康を害するものと認識され、様々な法律で規制されています。
「粉じん作業」とは、土砂や岩石の積み下ろし、また掘削、坑内での作業、金属の溶接などのことです。
溶接作業で溶接棒が熱でとけて細かい粒子となって空気中に舞うものは粉じんとは認識されません。
そのためにも事業者はまず、労働者が粉じんを吸入してしまわないような対策を考える必要があります。
あらゆる環境改善を試みる義務があります。
散水、排気装置、除じん装置などを用いて、粉じんを少なくするなどです。
そして、そこまでしても十分とは言えない場合、防塵マスクを着用することがとても重要です。
防塵マスクは正しく装着しましょう。
それが、体を守ることにつながります。
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