~ 防塵マスクについての関連記事 ~ 越境大気汚染
「越境汚染」とは、具体的に言うと”汚染物質が国境を越えて遠く離れた地域まで運ばれること”です。
その多くは大気を経由します。
しかし、廃棄物が海流などによって流れ着くケースや、汚染物質を含んだ魚などが輸出されるケースもこれにあたります。
大気経由の越境汚染は越境大気汚染と言われます。
その問題の一つが酸性雨です。
ヨーロッパでは、中欧の工業地帯からの大気汚染物質が遠く北欧のスウェーデンやノルウェーなどに湖を酸性化させて魚がいなくなってしまうなど被害を与えました。
北米では、アメリカ東部の工業地帯からカナダにまで流れた大気汚染の被害が外交問題にまで発展してしまいました。
日本では、中国大陸や朝鮮半島からの偏西風による越境大気汚染について研究されてきました。
現在、中国からの大気汚染物質が日本の環境に大きな影響を与える可能性が示唆されています。
また、日本での70年代にピークだった光化学スモッグの注意報発令が近年増えてきています。
光化学スモッグはオゾンが主成分である光化学オキシダントによっておこります。
このオゾンは、自動車や工場などが出す大気汚染物質が日光を浴びるなどして、発生します。
中国の工業地帯で発生したオゾンが西風にのり、日本での光化学スモッグの原因になっている可能性があると新聞などで伝えられました。
また、黄砂が飛来する際に大気汚染物質が付着して運ばれてくるケースも報告されています。
このように、大気汚染など環境汚染は、ひとつの国に留まらず各国協力して解決しなければならない時代になっています。
大気汚染の中での防塵マスク姿の写真などを見て、違う国のことだと思わずに、防塵マスク姿を自分達の問題として環境問題に向き合ってください。
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「大気汚染防止法」というのがあります。
そこで「粉じん」と称されているものは、具体的には”物の破砕や選別、たい積により発生したり、飛散する物質”のことを指します。
「粉じん」には、「特定粉じん」と「一般粉じん」があります。
「特定粉じん」は石綿(アスベスト)その他の、人の健康に被害を生ずるおそれがある物質のことです(現在は石綿を規定)。
「一般粉じん」は上記以外の粉じんのことを指します。
「特定粉じん」や「一般粉じん」を発生させてしまう施設を作る場合にはさまざまな条件が伴います。
「大気汚染防止法」によって届出、法律に決められた基準遵守、立ち入り検査など、厳しい規制がもうけられているのです。
また、「労働安全法」の問題もあります。
「労働安全法」では、仕事に伴う危険を防止する責任について定められています。
ガス、粉じん、音、振動、排気や廃液などで労働者の健康が損なわないよう、防止措置をとる義務があるのです。
また「じん肺法」では、粉じん作業に従事する労働者に対して、事業者は定期的な「健康診断」を行うことを義務付けています。
「じん肺」とは、粉じんの吸入によって肺に生じた疾病のことを指します。
ここまで読んでおわかりのように「粉じん」は労働者の健康を害するものと認識され、様々な法律で規制されています。
「粉じん作業」とは、土砂や岩石の積み下ろし、また掘削、坑内での作業、金属の溶接などのことです。
溶接作業で溶接棒が熱でとけて細かい粒子となって空気中に舞うものは粉じんとは認識されません。
そのためにも事業者はまず、労働者が粉じんを吸入してしまわないような対策を考える必要があります。
あらゆる環境改善を試みる義務があります。
散水、排気装置、除じん装置などを用いて、粉じんを少なくするなどです。
そして、そこまでしても十分とは言えない場合、防塵マスクを着用することがとても重要です。
防塵マスクは正しく装着しましょう。
それが、体を守ることにつながります。
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